亀田興毅、敢闘賞も「MVP以外はいらん」
亀田興毅、敢闘賞も「MVP以外はいらん」
12月23日8時3分配信 サンケイスポーツ
ボクシングの2006年プロ・アマチュア表彰選手選考会が22日、東京都内で開かれ、WBA世界ライトフライ級王者の亀田興毅(20)=協栄=が敢闘賞に選出された。最優秀選手賞(MVP)はWBC世界バンタム級王者・長谷川穂積(26)=千里馬神戸=が2年連続受賞。亀田は「MVP以外はいらん」と言い放ち、来年は「王座統一」「2階級制覇」の野望を実現させてMVPを獲得することを誓った。
一等賞以外は眼中にない。06年年間表彰で「敢闘賞」に初めて選ばれたことを聞かされた亀田は「こんなところで満足してへん。オレはMVP以外はいらんで!」と言い放った。来年1月23日の表彰式には、代理人を立てる予定だという。
昨年も「新鋭賞」「KO賞」に選ばれながら、「MVPしかいらん」と同じセリフを吐いて、代理人に受賞させた。今年も姿勢は変わらない。目指しているのは日本ボクシング界の最高栄誉だ。
8月に微妙な判定で世界王座を奪取し、今月20日には大差の判定勝ちで初防衛に成功した。王座奪取時には激しいバッシングにさらされるなど、ボクシングの枠を超えた話題を提供したが、現実は厳しかった。MVP投票で亀田が獲得したのは有効投票数29票のうち6票。MVPに選出された長谷川の21票に大差をつけられた。「満場一致でくれるときにもらうで」。これが本音だ。
亀田家には「1番以外は負け」とみなされる家訓がある。興毅がアマ時代の02年全日本社会人選手権で準決勝で敗退した時、トレーナーの父・史郎さんは「こんなもん、いらんねん」と3位の賞状を引き裂き、トロフィーを北海道の会場内のゴミ箱に捨てて帰った。「敢闘賞はいらん」「MVPはもらう」。これこそ亀田流といえるが-。
来年にはWBC王者との同級王座統一戦プランがあり、その先にはフライ級王座挑戦構想もある。「統一戦も、2階級、3階級制覇もあるで」。これらを果たせばMVP受賞は確実だ。
「終わってみれば06年はええ年やったな」と話す亀田が、07年には日本ボクシング界に新たな歴史を刻み、すっきりとMVPをいただく。