【BOX】ランダエタ、手の内明かさず…公開練習7分で終了
12月15日8時1分配信 サンケイスポーツ
おまえがやるなら、オレだって! 挑戦者フアン・ランダエタ(28)が14日、都内の協栄ジムで練習を公開した。だが、スパーリング(実戦練習)は行わず、シャドーボクシングなどわずか7分間で終了。試合1週間内に行われる公開練習をしない王者・亀田興毅(20)に対抗して、手の内を隠す徹底抗戦だ。〔写真:公開練習はわずか7分間でおしまい。早々に切り上げたランダエタだが、別のジムできっちり調整を行った〕
汗をかく間もない。そそくさと切り上げる。5分間のシャドーボクシングに続いて、サンドバッグ打ちをわずかに2分。計7分間だけ練習を公開すると、ランダエタは早々にグローブを外した。仕上がり具合に注目していた集まった報道陣も、この“早業”に拍子抜けだ。
「合計100回のスパーリングを(母国で)計画通りに進めてきたから、きょうやる必要はない。亀田が練習を見せないこととは関係ないよ」。ランダエタはうそぶいたが、亀田の行動を意識した対抗策そのもの。試合1週間内に行われる、慣例の公開練習を行わない亀田陣営に対し、「そっちがそうなら」と手の内を隠したのだ。
苦い思いもある。前回対戦した際の公開スパーでは、協栄ジムが亀田のスパーリングパートナーを務めていたフィリピン人選手を用意。本気モードのインファイトで向かってきた相手に、顔をしかめて閉口。不愉快な気分だけが残った。マニー・シアカ・トレーナーは「(用意される)パートナーのことをよく知らないし、危険だ」と同じ過ちを繰り返さなかった。
7分間の練習前に、30分間のインタビューに応じたランダエタは「2人の息子たちから、『パパ、亀田の顔を壊してきてね』と言われて送り出されたよ」と笑顔をのぞかせる余裕の挑発も忘れなかった。
だが、公開練習を終えても、その足は宿舎には向かわなかった。都内の別のジムに出向き、部外者をシャットアウトして約1時間、きっちりジムワークを消化していたのだ。亀田対策の最終チェックと体重調整。敵陣をあざむきながら、周到な準備を進める。