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ニュー興毅は“脱ケンカボクシング”
ボクシングWBA世界Lフライ級王座戦12回戦(12月20日・有明コロシアム)、WBA世界ライトフライ級王者・亀田興毅(19)=協栄=が「脱ケンカボクシング」で因縁対決を制す。4日、東京・新宿区の協栄ジムで公開スパーリングを行い、新たなボクシングスタイルの「ニュー興毅」をアピールした。これまでのケンカボクシングから脱却し、テクニックを加味したスタイルに転向。世界王者として一段上のレベルでランダエタを叩きのめす。
 左右に軽くステップを踏みながら右ジャブを突く。相手との距離を取り、タイミングのいい左のロングフックを叩き込む。これまでの直線的な動きとは明らかに異なるスタイルで、相手をほんろうした。「脱ケンカボクシング」。初防衛戦に向けて興毅が新たなスタイルを確立した。
 ケンカボクシングは世界を取るまで。これは亀田家の方針で、史郎氏は興毅に限らず、大毅と和毅もこの育成方針を貫く。12月20日は王者としてリングに上がる。気持ちを前面に出すケンカボクシングは挑戦者だからこそのもので、ベルトを巻いた今、王者のボクシングに徹する。
 「世界は気持ちで取った。何の技術もないよ。でも2、3階級制覇するためには、この先ボクシングすることが必要になってくる。レベルが上がるからそう簡単にはKOもできなくなるやろうしな。俺の中ではここからが始まりやから」。自分の言葉で丁寧に“変ぼう”の理由を説明した。
 KOにはこだわり続ける。今月1日にWBCが、世界戦の採点を4回と8回に公開することを決定。WBAは現行通りの採点法のため興毅には無関係だが「WBAも公開すればええんちゃうかな」と賛同する一方で「俺はKOするから関係ないけどな」と倒し屋としてのこだわりをみせた。
 今月いっぱいまでスパーリング漬けで、70ラウンドをめどにしている。史郎氏は「一気にスタイルを変えるのは難しいから徐々にや。12月やなしに、もっと先を見てるからな」と初防衛戦は通過点であることを強調。興毅は「どんな展開になっても負けることはない。流れで倒すよ」と自信たっぷりに断言した。
(デイリースポーツ) - 11月5日10時58分更新