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大毅 苦戦流血2-0判定勝ち
 デイリースポーツ社後援「ガッツファイティング」スーパーフライ級8回戦 (27日・後楽園ホール)で、“浪速の弁慶”亀田大毅(17)=協栄=が、WBC世界S・フライ級21位のバレリオ・サンチェス(36)=メキシコ=を2-0の判定で破り、世界ランク入りを決定づけた。序盤から左フックを多用し試合を支配。中盤サンチェスの技巧に苦しみ、6回には右目上をカットし流血戦となったが、最後はパワーで押し切り、きん差の判定をものにした。WBAのヒルベルト・メンドサ会長が観戦した御前試合で世界ランカーを撃破。“浪速の弁慶”を世界に強烈にアピールした。
 自分を信じていた。顔面を鮮血で赤く染めた大毅は、歯を食いしばって向かっていった。最終8回、フットワークを駆使する相手を鬼の形相で追い詰める。頭の中には「判定勝利」はない。ひたすらKOを狙って前に出た。ボディーから顔面へ左フックを強振。最後までKOにこだわった。
 すべてにおいて未知の世界だった。初の世界ランカーを迎えて初めての白昼試合。6回には初めて右目の上をカットし、初めて8ラウンドフルに戦った。そして初めての御前試合。だがプロ6戦目の17歳は平常心を忘れなかった。セコンドの指示を忠実に守り、自分のボクシングに徹した。
 24分間“世界”を体感した。「相手は強かったし、ええ試合ができたよ。ああいう連打が打てたことはトレーニングの成果。お客さんも満足してるやろ」。結果はジャッジ1人が引き分けで、残る2人が1ポイント差のきん差。歌謡ショーもお預けになったが、自分自身、十分に納得のいく内容だった。
 WBA総会記念試合と銘打たれた試合に約50人のWBA関係者、プロモーターらが観戦に訪れた。リングサイドで観戦したWBAのメンドサ会長は、大毅の実力を高く評価。「彼は高いポテンシャルを持っている。あとは経験が必要」と満足そうに笑みを浮かべ会場を後にした。
 壮絶な流血戦を制し、世界ランク入りを決定づけた。年内にあと1試合を予定しており、世界ランク上位進出を狙う。「いかにお客さんに喜んでもらえる試合をするかが大事。全世界のボクサーをKOしたい」。日本を一気に飛び越えた弁慶が、世界を相手に暴れまくる。
(デイリースポーツ) - 9月28日10時51分更新