27日、東京・後楽園ホールで“浪速乃弁慶”亀田大毅のプロ第6戦が行われた。試合は、亀田がWBC世界スーパーフライ級21位のバレリオ・サンチェスを相手に、8ラウンド判定勝利を収め、デビュー後6連勝を飾った。
「相手が強かった」。試合後、ビッグマウスで知られる大毅が素直に認めた。相手は世界ランク21位、大毅より倍以上の年齢を重ね、キャリアでも数段上回るボクサー。「相手は(キャリアが)40戦近くやろ。自分はまだ6戦目。それで戦えた事で自信になった。結構冷静にできたし」と試合を振り返った。父・史郎トレーナーからは試合後に、「よくやった。いいボクシングができた」と声を掛けられたという。
結果的に僅差(きんさ)となった採点に関しても、「ある程度ポイントをとってたと思う。ただ、判定なんて狙ってないから、オレは自分のボクシングをしてファンに喜んでもらおうとしてるだけ」と冷静にコメント。「KOできなかったのは悔しいけど、次回、キッチリ借りは返す」と次戦でのKO勝利を誓った。
試合をリングサイドで見守った協栄ジムの金平桂一郎会長も、大毅の成長を認めた。「8ラウンドの最後のラッシュ。ああいうのが出るというのは日ごろのトレーニングの賜物(たまもの)。そして、才能、ポテンシャルの高さの証明です」
しかし、判定については、「採点が辛すぎる。前半4ラウンドまでは完璧に獲ってた。8月(興毅の世界戦)からの流れで、ジャッジにも意識があったようだ。それに、海外から(WBA関係者らが)来てたから、必要以上にナーバスになったのでは。いつものJBCの採点なら、(ポイント差が)離れてる」と厳しい表情で答えた。興毅も「あれ(採点)、おかしすぎ」と不満を漏らした。
今後については未定ということだが、金平会長は「コンビネーションもちゃんと打ってたし、17歳のキャリアでできることじゃない」とその実力を高く評価。一方で、KO勝利できなかったことについて、「まだ改善の余地があるということ。何よりキャリアが必要」と話し、今後のさらなる飛躍に期待を寄せていた。
■亀田大毅 プロ第6戦
9月27日(水)東京・後楽園ホール 開場13:00 第1試合開始 13:15
<メーンイベント 52.5キロ契約 8R>
○亀田大毅(協栄)
(8R 判定2-0=77-77、77-76、77-76)
●バレリオ・サンチェス(メキシコ/WBC世界スーパーフライ級21位、WBC米大陸同級チャンピオン)
(スポーツナビ) - 9月27日20時44分更新