9月27日に後楽園ホールで行われるプロ第6戦目に臨むボクシング亀田三兄弟の次兄・大毅が26日、前日公開計量を行った。今回の契約体重は52.5キロ。亀田大毅はリミットの52.5キロで一発パス。対戦相手のバレリオ・サンチェスも同じく52.5キロでパスした。
互いに計量を終えると、大毅の方から手を差し伸べて歩み寄ってガッチリと握手。もちろん、ただの握手ではなく、“儀式”ともいえる恒例のメンチ切りでサンチェスをにらみつけ、右手には相手の拳を握りつぶさんくらいのパワーが込められている。
ただ、今回はメンチは切るものの終始冷静なたたずまいの大毅。最後はサンチェスに向けて笑顔を送るくらいリラックスした表情を見せていた。気合が入っていないのではない。それもこれも、今回の第6戦目に絶対的な自信を持っているからこその余裕だったのだ。
「いつもより余裕やな。調整も順調にいったし、今なら誰とやっても負けへんな。オレの相手には担架が必要や。オレのパンチはホンマにヤバい。なんせ宇宙一やからなぁ」
第2戦目こそKOできずにつまづいたものの、3戦目以降は3連続の早期KOで対戦相手をことごとく粉砕。この破竹の勢いが、大毅に絶大の自信と余裕をもたらしているのだろう。こうなったら、大毅のビッグマウスは止まりようもない。威勢のいい言葉がポンポンと口をついて出てきた。
「人間なら誰でも覚醒することはあると思うけど、オレのは覚醒を超えたな。地上最強の覚醒やな。最近、『オレは人間かな?』と思うもん。ヤバいよ~。『あ、また強くなってる。うわっ、また強くなったわ』って、何か知らんけど強くなってんねん。ホンマでっせ」
当然、“地上最強の覚醒”を遂げた今の大毅の目には、WBC世界スーパーフライ級21位・サンチェスのことなど眼中にはない。まるで格が違うとばかりに、最悪でも3RまででKOすることを予告したのだ。
「世界ランカーやし、今までやってきた相手の中では一番強いやろうけど、ま、見とってや。今のオレはホンマにヤバい。他に言葉が出てけえへん。どんなに最悪な状況になろうと、3ラウンド以上はないわ。普通にいけば、1ラウンドで終わる。顔面に一発入れたら、腰引くやろ。見逃さんとってや」
また、25日にはWBA総会が東京で開幕し、27日の後楽園大会には世界中から集まったWBAの役員、および世界的なプロモーターが観戦に訪れ、大毅の試合をナマでみることになる。強さを世界中にアピールするには絶好の試合だが、ニヤリと笑みを浮かべながら当の本人は余裕しゃくしゃくにこう語った。
「まあ、オレの強さは世界を超えてるからなぁ。オレの強さに気づいてくれるかな?」
協栄ジムの金平桂一郎会長が「大毅にとってはターニングポイントの一戦になる。WBAの役員やプロモーターに大毅の存在を知ってもらうために、この日程で試合を組んだ」と大きな期待を込める第6戦。大毅はまたしても圧倒的パワーを見せつけ、世界にその名をとどろかせることになるのか。
■亀田大毅 プロ第6戦
9月27日(水)東京・後楽園ホール 開場13:00 第1試合開始 13:15
<メーンイベント 52.5キロ契約 8R>
亀田大毅(協栄)
バレリオ・サンチェス(メキシコ/WBC世界スーパーフライ級21位、WBC米大陸同級チャンピオン)
<第4試合 62.5キロ契約 6R>
加藤 健(ワタナベ)
柴野薫平(協栄札幌赤坂)
<第3試合 スーパーライト級 4R>
武田浩佑(協栄)
細川 繁(協栄カヌマ)
<第2試合 67.5キロ契約 6R>
牛若丸あきべぇ(協栄/日本ウェルター級2位)
キム・チャンジョン(韓国/韓国スーパーライト級2位)
<第1試合 48.2キロ契約 4R>
田口良一(ワタナベ)
紺谷陽広(協栄カヌマ)
(スポーツナビ) - 9月26日17時11分更新