2004年11月から日本経済新聞で連載され、中高年を中心に“愛ルケ”ブームを巻き起こした渡辺淳一の同名小説を映画化した『愛の流刑地』がこのほど完成し、主演の豊川悦司と寺島しのぶ、共演した長谷川京子、富司純子、原作者の渡辺淳一、そして、鶴橋康夫監督らが、完成披露記者会見に出席した。
豪華なキャストがそろった記者会見だったが、この日、もっとも注目を集めたのは、監督の鶴橋康夫だった。「原作に込めたテーマを表現しつくしたパーフェクトな作品」と原作者の渡辺に絶賛されたことが、よほどうれしかったのか、マイクを渡されると立ち上がり、「豊川悦司が疾走するシーンは、とても美しく、まるで超人ブブカのようだった」「寺島しのぶは、鎖骨の下にホクロがある。全身のホクロの数は、全部で25個」「長谷川京子とは、いつか『氷の微笑』みたいな作品を作ってみたい」と記者たちの興味をひくコメントを連発。場内はもちろん、キャスト陣からも大きな笑いが巻き起こった。
突然、自分のホクロについて暴露され、驚きつつ、笑みを浮かべた寺島しのぶは、原作同様、豊川と過激なベッドシーンに挑戦した。「脚本をいただいたときから、監督の要求にはすべて応えようと、腹をくくった」と寺島。一方、2度目の親子共演で、初の母娘役を演じた富司純子は、娘・寺島の大胆シーンについて「だって、女優ですから。娘は、裸も衣装だと言える人。親として言うことはない」とキッパリ。母娘そろって“女優魂”を見せつけた。この日は、ドロドロの愛憎を描きながら、終始、明るかったという撮影現場の雰囲気がそのまま伝わってくる、なごやかな記者会見となった。
『愛の流刑地』は2007年1月13日より全国ロードショー
『愛の流刑地』オフィシャルサイトhttp://www.airuke-movie.com/
(シネマトゥデイ) - 12月1日13時47分更新