敢闘賞亀田 “信念”の表彰式欠席
敢闘賞亀田 “信念”の表彰式欠席
12月23日10時43分配信 デイリースポーツ
ボクシング2006年表彰選手選考会で「敢闘賞」を初受賞したWBA世界ライトフライ級王者・亀田興毅(20)=協栄=が22日、来年1月23日の表彰式を2年連続で欠席することを決めた。3階級制覇やWBCとの統一戦を視野に入れる興毅は「MVP(最優秀選手賞)以外はいらない。自分のボクシングによって満場一致で選ばれた時に受け取る」との信念を貫き、新鋭賞とKO賞を受賞した昨年に続いて出席を見送る。当日は協栄ジム関係者が代理出席して賞を受け取る。
信念は曲げない。敢闘賞受賞の報を東京都内の自宅で受けた興毅は、あっさりと言い切った。「敢闘賞?いつも言うてる通り、MVP以外はいらんで。世界のベルトを取って初防衛しても俺自身、まだまだ満足してへんからな」。闘拳のプライドが許さなかった。
昨年も今回と同じ理由で表彰式の出席を辞退。賞の重みは十分に感じているが、勝負の世界に生きる者として、常に最高峰に立っていなければ気が済まない。表彰式には、最高の栄誉を受けた時だけ出席する。
自分がMVPにふさわしいとの自負もある。8月2日に19歳8カ月で世界王座を奪取。ファイティング原田、井岡弘樹に次いで史上3人目の10代王者となった。12月20日には指名試合を圧勝でクリア。ランダエタとの2戦は社会問題までに発展するなど、常に話題を提供し、ボクシング界をけん引してきた。
ただ悲観はしていない。20日に世界王座の初防衛を果たし、来年3月にはV2戦を予定。さらにフライ級に転級して2階級制覇、スーパーフライ級での3階級制覇、WBA、WBC両団体の統一へと、闘拳の野望は果てしなく大きく、来年以降もボクシング界の主役を張るのは間違いない。
さらに高く 「俺はまだまだ、こんなもんやない。3階級制覇もあるし、統一戦もやらんとアカン。満場一致で、俺がMVPに選ばれたら、ありがたく賞をいただくわ」。強がりではなく、これが亀田スタイル。越えるべきハードルをさらに高くし、自らに妥協を許さない。誰からも認められる「最強王者」になるまで、亀田スタイルを貫き通す。