「亀田のけんか祭り」(12・20有明コロシアム)、“浪速の弁慶”亀田大毅(17)=協栄=が忍者になる。27日、東京・新宿区の協栄ジムで公開スパーリングを行い、「忍者ステップ」を披露した。中間距離からすり足で相手にすり寄って接近戦に持ち込む戦法で、一気に連打で畳み掛ける。また12月20日の「亀田のけんか祭り」(東京・有明コロシアム=相手未定)でのKO勝利を宣言し、試合後の歌謡ショーでクリスマスソングを歌うことを予告した。
音も立てず、スイスイと相手の懐に飛び込んでいった。大毅は足の裏全体をべったりとマットにつけ、難なく接近戦に持ち込んだ。これまでのように大きくステップを踏むことなく、流れるようなスムーズなステップイン。まるで忍者のごとく忍び寄って、左右の連打をたたき込んだ。
ファイタータイプの大毅にとって、相手の懐にいかに速くステップインするかが攻撃の重要課題となる。以前は跳びはねるようなステップで懐に飛び込んでいたため、スピードをロスしていた。すり足でのステップインに改良したことによって、予備動作もなく、よりスピーディーなステップインが可能となった。
前回の9月27日の試合で左目上をカットし、13針の縫合手術を受けたため、実戦練習までに時間がかかった。今月21日にスパーリングを開始。フィリピンの現役フライ級王者を相手に22ラウンド消化した。実戦感覚を取り戻すために今後は、スパーリング中心のメニューで仕上げていく。
「亀田のけんか祭り」では、5月5日以来の兄・興毅との共演が実現する。KOで勝利すれば、恒例の歌謡ショーを開催する。今回はクリスマスを控えての試合となるだけに、曲目はクリスマスにちなんだものになる。現在、選曲中で、アンコールを受け付ける用意もあるという。
「自分では意識はしてへんけど毎日進化してる。踏み込みとかパンチ力とか、気付かないうちに良くなってん。とりあえず12月20日は豪快に勝って、歌う。そしてお兄ちゃんにつなぎたい。兄弟2人で勝って一年を締めくくりたい」と、進化し続ける弁慶は言葉に力を込めた。
(デイリースポーツ) - 11月28日10時58分更新