ボクシング界のホープ、亀田興毅(協栄)が20日、東京・後楽園ホールで元世界ボクシング評議会(WBC)ライトフライ級チャンピオンのサマン・ソーチャトロン(タイ)とフライ級ノンタイトル10回戦を行い、1回2分59秒でKO勝ちした。
開始2分過ぎだった。亀田の強烈な右ボディーブローを受けた元世界王者が一瞬の間を置いて崩れ落ちた。「浪速の闘拳」は最大のチャンスを逃さない。ロープに詰めて連打、再び右ボディーブローでダウンを奪った。
的確な詰めでサマンを仕留めた18歳は「KOできてほんまにうれしい」と言葉を弾ませた。
威勢のいい言動が注目を集めるホープも、ほっとしたのだろう。移籍騒動の直後の試合とあって「試合できへんようになるかなと思った時期もあった。金平会長、ありがとうございます」と珍しく殊勝な言葉が口をついて出た。
全盛期に日本選手に4戦全勝(4KO)と圧倒的な力を誇ったサマンも36歳で衰えが顕著だったのも事実。ホープの真価が問われるのは、東洋太平洋ランカーあたりとの対戦が予想される次の試合となる。亀田は「世界(レベル)の実力は昔からあるけど…。練習して絶対に世界チャンピオンになります」と高らかに宣言した。
[ 2005年06月20日 22:23 速報記事 ]