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ボクシング前川4兄弟が亀田戦を生観戦へ
ボクシング前川4兄弟が亀田戦を生観戦へ
12月20日9時25分配信 日刊スポーツ

 ボクシング協栄札幌赤坂ジムの「前川4兄弟」が20日のWBA世界ライトフライ級王座防衛戦に臨む「亀田3兄弟」の長男興毅(20=協栄)の応援に東京に駆け付ける。長男龍生(11)は「この前から、どれぐらい強くなっているのか見てみたいです」。興毅は8月のランダエタ戦での判定で周囲からバッシングを受けた。批判を乗り越え再戦する姿を間近で見て「強い心」を吸収する。
 長兄11歳で末弟が7歳。4人ともボクシングに打ち込んでいることで、亀田人気とともに「前川4兄弟」の存在も脚光を浴びた。ただ、誤解もされた。赤坂裕美子会長代行は「境遇が似ているので比較される。(亀田の)パフォーマンスや私生活が世間から批判を受けると、前川4兄弟も同じように見られてしまう」。
 2月23日に母真輝さん(享年38)が不慮の事故で亡くなり建築会社経営の父篤さん(38)が“男手一つ”で育てている。兄弟が交代で家事を行い学校に遅れることもあった。父は地方への長期出張が多く、学校を休ませ一緒に現場につれて行くこともあった。事情を知らない人から「亀田のまねをして学校にも行かせずボクシングばかりやらせている」というネット上の書き込みや、特集したテレビ局に誹謗(ひぼう)中傷もあった。
 一方で、強力なサポーターもいる。テレビの特集を見たK-1の角田信朗氏から「ボロボロになって、もう使えなくなる時、それは君たちがチャンピオンになる時です」と書かれた激励の手紙とともに兄弟それぞれに試合用のグローブが届いた。二男龍斗(10)は「うれしかった。スパーリングに使っています」とあどけない笑顔を見せる。
 4兄弟の夢は「世界チャンピオンになること」。龍生は「僕が挑戦するまで王者のままでいてほしい」。将来倒すことを夢見ながら興毅の試合を心に刻む。【黒川智章】