【BOX】次は統一戦や!亀田興毅「2本ベルト欲しい」
12月22日8時3分配信 サンケイスポーツ
イケイケやで! WBA世界ライトフライ級王者・亀田興毅(20)=協栄=は21日、来年3月に予定される2度目の防衛戦で、WBC世界同級王者との統一戦を熱望した。亀田は前日、因縁の再戦となったフアン・ランダエタ(ベネズエラ)に判定決着で完勝。一夜明けたこの日、都内で会見し、「2本ベルトがほしい」と明言。国内史上初の統一王者の快挙へ。野望に向かって突き進む。〔写真:自らの口から初めて飛び出した熱い野望。来年の第1弾ファイトは、念願の統一戦になる!?〕
勝利の余韻は、まだ冷めない。勝負師として、血が騒ぐ。“宿敵”との再戦を完勝でクリアした亀田が、初めて熱い思いを吐露した。WBA(世界ボクシング協会)と並ぶ、世界のメジャー管轄団体、WBC(世界ボクシング評議会)の王座も奪いにいくというのだ。
「亀田場所」(東京・両国国技館)と銘打たれた、来年3月に予定される2度目の防衛戦をその舞台とする。
「(統一戦は)ええな。全然ええよ。WBCの緑色のベルトもほしいな。ベルトが2本あったら格好エエな。肩から2本のベルトをさげたいんや」
ビッグマウスがフル回転するのも当然だ。父・史郎トレーナー(41)は今回のランダエタ戦前に、「ランダエタをKОできたら、統一戦をやってもええ」と、息子を送り出した。倒せなかったとはいえ、3人のジャッジは115-113、116-111、119-108。最終12回のバッティングによる減点さえなければ、米国人ジャッジがフルマークをつけたほどの圧勝。史郎さんも首を横へ振れなくなった。
問題は、ターゲットが置かれている状況にある。同じ階級のWBC世界Lフライ級王者オマール・ニーニョ・ロメロ(30)=メキシコ=は、11月18日(ラスベガス)に行った初防衛戦後の検査で、禁止薬物の興奮剤メタンフェタミンに陽性反応を示し、一時的に試合停止処分を受けたばかり。来年1月に行われる米ネバダ州コミッションによる聴聞会で正式な処分が決まる。その結果によっては、3月までに交渉が進むかどうか、現段階では見通しが立たない。
それでも、ロメロとの対戦が決まれば、快挙に大きく前進する。国内では、84年7月に元WBA世界Sフライ級王者・渡辺二郎(大阪帝拳)が、WBC王者との事実上の統一戦を実現させたが、このときは試合直前にWBAが王座を剥奪。試合には勝利してWBC王座を獲得したが、統一戦として認められなかった。亀田がベルトを統一すれば、日本人ボクサーとして初の快挙となるのだ。
3年前のこの日にプロデビュー。新たな飛躍を告げる意思表明でもある。協栄ジム・金平桂一郎会長(41)は統一戦のほかにも、亀田の適正階級のフライ級に戻して2階級制覇挑戦の可能性も口する。「07年の出だしは、豪快に仕留める。バチバチいくで。これから、家にベルトが増えるな」。王座を守って年越し。来年は何本のベルトが飾られるのか…。