ボクシングのWBA・世界ライトフライ級王者亀田興毅(19)=協栄=が新減量法でV1を目指す。8月31日、都内で会見が行われ、10月18日有明コロシアムで世界同級1位フアン・ランダエタ(ベネズエラ)を相手に初防衛戦を行うことが正式発表された。初のライトフライ級での試合となった8月2日の反省をふまえ、今回は新たな“亀田流”減量法を導入。長期スパンから短期間で体重を減らす方法を取り入れ、万全の体調でリングに上がる。
もう2度と同じ過ちは繰り返さない。因縁のランダエタとの再戦に、興毅が新たな減量法で挑む。「(減量は)一回やったから分かってる。この前は最悪だったし、あれ以下はない。減量がうまくいけばあいつは死ぬな。ベネズエラまで吹っ飛んでいくよ」と闘拳節をさく裂させた。
前回の8月2日の世界戦は、初めてのライトフライ級でのリングだった。減量自体は順調だったが、いざリングに上がると足元がおぼつかなかった。唯一の不安が試合当日に露呈した。その結果、下半身に力が入らず苦戦を強いられた。試合は勝利したが、減量は完全に失敗だった。
8月2日の反省点を踏まえ、父・史郎氏と減量法を分析。また関係者を通じて、協栄ジムの先輩である元WBA世界S・フライ級王者の鬼塚勝也氏から減量のアドバイスを受けた。鬼塚氏は興毅同様、体脂肪率が低く減量に苦しんだ。鬼塚氏からは減量に入る時期や食事面に関してのアドバイスを受けたという。
これらを分析した上で出した答えが「短期型」の減量法だ。前回は1カ月間の長期スパンで徐々に体重を落としていく方法を取っていたが、今回は期間を大幅に短縮し約1週間ほどでリミットに落とす。この方法は中南米の選手が多くとる減量法で、体力の回復力が問われる手法だ。
鬼塚氏のアドバイスに中南米流をミックスさせ「亀田流減量法」が完成する。「うまく減量できればあと3試合はライトフライ級でできる」。次戦で減量が成功すれば、WBC王者との王座統一戦も現実味を帯びてくる。10月18日、生まれ変わった闘拳がランダエタの息の根を止める。
(デイリースポーツ) - 9月1日12時33分更新