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谷巨人移籍で亮子夫人も東京へ
YAWARAちゃんも東京についていく!!プロ野球オリックスの谷佳知外野手(33)と巨人の鴨志田貴司投手(22)、長田昌浩内野手(22)の交換トレードが7日、両球団から発表された。昨年12月31日に長男・佳亮(よしあき)ちゃんを出産した柔道女子48キロ級の亮子夫人(30=トヨタ自動車)も、活動の拠点を東京に移すことを決意。自宅のある神戸を離れ、家族そろって夫の移籍初年度と、自身の来年4月の全国選抜体重別選手権での本格復帰を目指すことになった。

 谷のトレードが発表されたこの日、福岡の実家で亮子夫人が口にしたのは、喜びの言葉だった。「えっ、いいんじゃないと(谷に)言いました。テレビに映る機会も増えるし、アスリートとしては心機一転で頑張れる。シチュエーションも変わるし、本人も喜んでました」。意外にも自宅のある神戸を離れる不安はなく、声は弾んでいた。

 前日に谷本人から話を聞いた時、素直に「良かった」と感じたと言う。「雑誌で、主人が小さいころに原さんにあこがれて毎日練習していた話を読んでいた」。だからこそ「早く“ジャイアンツ愛”に慣れて優勝目指してって言いました」と話した。亮子夫人も、以前から長嶋茂雄終身名誉監督と食事をともにするなど、巨人との縁があった。不安どころか「運命すら感じた」と喜んだ。

 一方で、来年4月の本格復帰に向けた練習環境が気になるが、その決断も早かった。「家族で東京についていきます」。昨年6月の妊娠発表会見で誓った「田村で金、谷で金、ママになって金」。福岡市内の実家に佳亮ちゃんを預け、稽古を再開した矢先の夫の移籍決定だったが、上京に迷いはなかったという。

 福岡では母校の福岡工大城東高などで汗を流しているが、帝京大に在籍していた96年アトランタ五輪、トヨタ自動車に所属して出場した00年シドニー、04年アテネ五輪と、住んでいたのは東京だった。練習パートナーらとともに結成した“チームYAWARA”は、妊娠以後は解散状態だが、本格復帰を前に「以前よりスケールアップしたサポート態勢を組んでもらう」と話した。人材には事欠かない東京は決して悪い条件ではない。

 さらに、谷が本拠とする東京ドームと、亮子夫人にとって“聖地”ともいえる講道館は文京区内のほぼ隣接する場所にある。来年以降、全日本チームに復帰した際は講道館で合宿を行う機会も多く、稽古終了後に谷の試合も観戦可能だ。所属先のトヨタ自動車の東京本社も東京ドームのすぐ近くで、亮子夫人は「全部が東京の中心ですねえ」と喜んだ。

 移籍1年目の谷同様、来年は亮子夫人にとって勝負の年になる。長期休養で最近の実績が不足しており、北京五輪出場のためにはまず4月の体重別で優勝し、9月にブラジルで行われる世界選手権に出場することが必要となる。「何か動きだした感じがしますねえ」と笑った女王は、夫の転機すら自らの力に変えていくようだった。
(スポーツニッポン) - 11月8日6時5分更新